売却前の知財棚卸しは、特許番号を集めるだけでなく、権利・契約・人・実装をつなぐ作業です。次の30項目について「確認済み/未確認/該当なし」、根拠資料、責任者、確認期限を記録してください。未確認であること自体を隠さず、重要な事項から確認します。
目次
対象と権利
- 対象法人・事業・資産の範囲
- 出願・登録番号と対象国
- 現在の権利者と共有持分
- 存続状態・期限・年金の担当者
- 審査・審判・異議の状況
帰属と関係者
- 発明者と発明時の所属
- 職務発明規程と適用時期
- 通知・協議・利益付与などの運用記録
- 共同研究・委託開発の成果帰属
- 過去の譲渡・合併・商号変更の証拠
契約と制限
- 許諾するライセンスの範囲
- 許諾を受ける技術・素材の範囲
- 独占・再許諾・改良発明の条件
- 譲渡・支配権変更の条項
- 担保・補助金・第三者同意の確認
製品と第三者権利
- 特許と製品・工程の対応
- 競合・代替技術と用途
- 過去のFTO調査の対象と日付
- 警告・紛争・交渉の記録
- 設計変更・追加開発の課題
秘密と実装
- ノウハウの所在と管理者
- 閲覧権限と秘密保持の記録
- 試験条件・生データ・再現性
- コード・OSS・外部データの条件
- 設備・クラウド・委託先への依存
実行と引継ぎ
- 移転登録と契約承継の担当
- 発明者・技術者の継続関与
- 資料・権限・設備の引渡し計画
- 未解決事項と対応期限
- 引継ぎの検収・支援終了条件
集めた資料をすぐに全件送らない
まず社内で台帳を作り、初期相談では事業概要と希望する承継範囲を伝えます。個人名、未公開発明、秘密の製造条件などは開示段階に応じて取り扱います。NDA後も閲覧者と必要性を確認し、第三者との契約上開示できる範囲を確かめてください。
この表は一般的な準備用の確認表です。法的な適否や網羅性を保証するものではありません。案件ごとの調査方針は特許庁IP BASEの知財DD手順を参考に、専門家と調整してください。
