会社ごとの株式譲渡、事業譲渡、特許権の譲渡、ライセンスは、買い手が受け取るものが異なります。先に「価格が高そうな方法」を選ぶのではなく、何を残し、何を引き継ぎ、取得後に誰が技術を使うかを整理します。
目次
4つの方法で変わるもの
- 株式譲渡:株主が変わり、通常は特許権者である法人は変わりません。会社が抱える契約・債務を調べ、支配権変更時の通知・承諾条項も確認します。
- 事業譲渡:対象の事業資産・契約・人材を特定します。特許、ノウハウ、設備、顧客契約がばらばらにならないよう、承継手続きを確認します。
- 特許権の譲渡:対象番号と持分を特定して権利自体を移します。日本の特許権の移転は、一般承継を除き、登録が効力発生の要件です。契約の署名だけで完了したと判断しません。
- ライセンス:権利を保持しながら実施を認めます。専用実施権と契約上の独占的通常実施権を混同せず、対象行為・地域・期間・再許諾・改良技術を定めます。
特許だけでは事業が動かない場合
買い手が必要とするのが、製造条件、設計図、試験データ、ソースコード、発明者の支援を含む技術一式なら、その移管条件を別途設計します。特許を買ったことだけで、ノウハウや第三者のデータ・契約まで自由に使えるわけではありません。
検討表に並べる6項目
- 譲渡する権利・資産と、売り手が今後も使うもの。
- 契約の当事者、承継・支配権変更条項、必要な同意。
- 共有者、大学、共同研究先、ライセンス先との関係。
- 従業員・発明者の関与、研修、設備とデータの移管。
- 代金の支払条件、移転登録、引渡し、解除時の扱い。
- 税務・会計、債務・保証、実行前後の責任分担。
具体的な方式は、法務・税務・知財の専門家と比較します。移転登録の手続きは特許庁の案内、既存の実施権は通常実施権の対抗制度の説明も確認してください。
